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『おおきな木』

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『おおきな木』
シェル シルヴァスタイン/作
村上春樹/訳
(あすなろ書房)



大人になり、
娘が生まれたばかりのころ再会したこの絵本。
「おおきな木」に、私は自分を重ねて読んだ。


この絵本では、「おおきな木」は少年にせがまれるがまま
少年が欲しがるものを与え続ける。
それは確かに「愛」。
それも「無償の愛」で。
尊いものだと思いながらも、
この「与え続ける愛」が正しい愛なのだとしたら
こんなに怖いものはないと思った。

ちいさなちいさな娘を目の前に、
この子を大切にしたいと思って過ごしてきた。
この子が望むものを手渡したい。
だけど私は、こんなに身を粉にして
「与え続ける」ことができるだろうか。


でも何度か読み返していくうちに気づく。

私も「与えられる」側であったこと。
幼いころ、それを平然と
当たり前のように受け取ってきたこと。
そして大人になった今でも
私は、彼らに「与え続けて」もらっていること。


この物語が正しいのか。
悲しい物語なのか、幸せな物語なのか。

与えることと、与えられること。
愛することと、愛されること。
本当のしあわせとは何なのか。

本を開いても答えなんてなくて。
それでもなぜか惹かれていく。
いや、だからこそ、惹かれていく。
何度も読みたくなる。

10年後、20年後、30年後、
親が去り、娘が大人になったころ
私は何を思うのだろう。

永遠に読み返し、自分に問う。
そんな物語が、この本にあります。


⚘当店の絵本は、美~良品の古本です。
⚘ご入金確認後、3営業日以内に発送いたします。

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